はじめに
今回はAnacondaを利用してPythonの開発環境を構築しています。
まず、Anacondaについてですが、簡単に言えば、Python本体に数値計算環境を構築するために様々なパッケージを加えたものです。Anacondaを利用すれば、一つ一つパッケージをインストールする手間も省けるので、Pythonによる数値計算環境を構築するのが非常に手軽になります。
Anaconda は、Continuum Analytics 社によって提供されている、Python 本体に加え、科学技術、数学、エンジニアリング、データ分析など、よく利用される Python パッケージ(2016 年 2 月時点で 400 以上)を一括でインストール可能にしたパッケージです。
引用:Anaconda を利用した Python のインストール
動作確認環境
- OS:OS X Yosemite 10.10.5
Anacondaのインストール
MacにおいてAnacondaをインストールするには、Pythonバージョン管理ツールである「pyenv」を経由します。
「pyenv」を経由する理由としては、下記をご覧になってください。
どうやらAnacondaはHomebrewと同じ名前のconfigを使用するため、ビルドを壊してしまうようです。
引用:Anacondaを入れたらHomebrewの環境が吹っ飛んだ話
では、「pyenv」をインストールします。ターミナルを起動し下記のコマンドを入力してください。
※前回の記事でpyenvのインストールが既に完了している場合はこのステップは飛ばしてください。
#homebrewでインストール brew install pyenv #パスを通す echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.bash_profile echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.bash_profile source ~/.bash_profile #pyenvのバージョンを確認 pyenv -v => pyenv 20150310
pyenvのインストールが完了したら、Anacondaをインストールします。
まず、pyenvからインストールできるAnacondaを調べます。
pyenv install -l | grep anaconda => ・・・(一部略) anaconda2-2.4.0 anaconda2-2.4.1 anaconda2-2.5.0 anaconda3-2.0.0 anaconda3-2.0.1 anaconda3-2.1.0 anaconda3-2.2.0 anaconda3-2.3.0 anaconda3-2.4.0 anaconda3-2.4.1 anaconda3-2.5.0
インストールするのは、2.x系と3.x系でもどちらでも良いので(あとで2.x系に切り替えることもできるので)、今回は3.x系をインストールします。
※インストールには少し時間がかかります。私の環境では10分ほどかかりました。
pyenv install anaconda3-2.5.0 => nstalling Anaconda3-2.5.0-MacOSX-x86_64... Installed Anaconda3-2.5.0-MacOSX-x86_64 to /Users/Me/.pyenv/versions/anaconda3-2.5.0 pyenv rehash
インストールされているか確かめてみましょう
pyenv versions => system anaconda3-2.5.0
つぎに「anaconda3-2.5.0」をデフォルトの環境としてセットします。
pyenv global anaconda3-2.5.0
セットされたか確認してみましょう
pyenv versions => system * anaconda3-2.5.0
「anaconda3-2.5.0」の前に「*」があるのでOKですね。
condaでパッケージ管理
Anacondaでは、condaというパッケージマネージャーが用意されています。
pipの代わりと考えるといいと思います。
※なお、pipと併用できるので、condaに入っていないライブラリはpipでインストール可能です。
では、さっそくcondaを使用してみましょう。
念のために、まずはcondaをアップデートしておきましょう。
conda update conda conda --version => conda 4.1.8
つぎにcondaを使用して、Anacondaでインストールされているパッケージを確認してみましょう。
conda list => # packages in environment at /Users/Me/.pyenv/versions/anaconda3-2.5.0: # abstract-rendering 0.5.1 np110py35_0 alabaster 0.7.7 py35_0 anaconda 2.5.0 np110py35_0 anaconda-client 1.2.2 py35_0 appnope 0.1.0 py35_0 appscript 1.0.1 py35_0 argcomplete 1.0.0 py35_1 astropy 1.1.1 np110py35_0 babel 2.2.0 py35_0 beautifulsoup4 4.4.1 py35_0 bitarray 0.8.1 py35_0 blaze 0.9.0blaze-core 0.9.0 py35_0 bokeh 0.11.0 py35_0 boto 2.39.0 py35_0 ・・・(以下略)
つぎにcondaでパッケージをインストール前にインストール可能なパッケージを検索してみましょう。
conda search
パッケージを導入するには下記のコマンドを使用します。
conda install <パッケージ名>
パッケージをアップデートするには下記のコマンドを使用します。
conda update <パッケージ名>
パッケージを削除するには下記のコマンドを使用します。
conda remove <パッケージ名>
少し長くなりましたので、今日はここまでとさせていただきます。
前半で少し触れた「2.x系への切り替え」については、後日解説しようと思います。
前半で少し触れた「2.x系への切り替え」についての記事を掲載しました。
よろしければご覧ください。
MacにAnacondaでPythonの開発環境を構築してみる その2
参考
データサイエンティストを目指す人のpython環境構築 2016 – Qiita
CentOSにpyenvを利用してAnacondaをインストール – abcdefg…..